大奥 最終巻

作品感想

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かれこれ二週間程前になりますが、新聞の全面広告に唸らされました。

広告なるもの、そりゃまぁとりわけ印象的なシーンを抜粋してあるわけですが「あぁ、皆こんなに懸命に生きていたか」と。

 

 『大奥』を知り得た経緯

 

きのう何食べた?』をドラマで見て、コミックレンタルして、その繋がりで『大奥』も既刊一気読みしたんだっけ…だとしたらホントここ2年足らずのことですね。

( ↓優しいドラマに惹かれる)

最後の数か月は掲載誌を追いました。

 

この作品、以前から存在は知ってたんだけど、その時は「所謂ハーレム漫画?」と思ってたんだよね~。

ひぃぃぃすみませんすみません!

(でも、あの当時「出てくる子、みんな俺を私を好きになる」みたいなの多かったですよね!!?)

 

で、その後連ドラの『大奥 誕生』は見る機会があって、これ、大変面白く見たのですが、その後特に映画や原作に範囲を広げてみることもなく、前述の約2年前の話に至ります。

 

 なぜ 今 こうも刺さるのか

 

長期にわたる連載中、よしなが先生もまさか予見されていたわけではなかろう、新種のウイルスの登場に、今、世界は翻弄されています。

 

それまでは当然続くものと思っていた、生き方や価値観の変更を余儀なくされた方も多いと思います。

また、これを機に、新たな活躍の場所を見つけたり、平時では考えもしなかった気付きを得た方もおいでのことかと思います。

 

 

この作品の『男女が逆転したパラレル江戸時代』においても、未知の病原菌の蔓延により、望まない生き方の枠に己を嵌めるしかなかった人や、思いがけず歴史の大舞台に引っ張り出された人々が登場します。

 

そして、皆がそれぞれの生を懸命に生きています。

 

 

これは主観ですが、登場人物の意識が、特に近代に近づくにつれ、『運命だから仕方ない』から『限られた範囲であっても、何ができるか』に変化しているように思われます。

これは、二百数十年をかけた、挫折と再生の物語なのではないか。
大奥が、千代田のお城が、江戸の街全体が、一つの生命体として呼吸しているかのように思えるのです。

 

それから『大奥』を語る上で切り離せない、ジェンダーに纏わること。

既に多くの方が考察や論文を書かれているかと思いますが、こちらも今とある事件を機に世論が高まりを見せています。
気づかぬふりをしてきた私の、喉元に突き付けられた匕首です。

 

 歴史好きにも楽しい『大奥』

 

史実上の出来事や、伝承等も巧みに織り込まれてありますので「それがここにこう繋がるのか!」と膝を打ったりニヤニヤすること多数。

 

歴史好きの方にも大変面白い作品だと思います。

遅くなりましたが『大奥』最終巻についてでした。

 

 

 

 

 

 

 

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