『愛嬌だけが取り柄』とさっさとへりくだる「恋せぬふたり(3)」群れの中で生きるということ

作品感想

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 先週まで見て、キャラクターについて考えたこと

咲子、今まで道化役ないし、妹キャラを演じてきたのかなと思った。

うーん、道化役っていうのは言葉が悪いかなぁ。

えーと…。あどけない…。幼い…。恋バナについていけないことで友人の間でも「まだ子ども」扱いされてきたのではないだろうか。

 

同い年の群れの中で「もう大人」も「まだ子ども」もないんだが、それはそこから遠く離れてみてしみじみ思うものであって

その輪の中にいる間は、わずかな差異が命取り。

 

仲間からちょっと先んじて何かできる子は大きい顔ができる。

 

自分には入れない話題の飛び交う中を生き抜くには、相づちに専念するか気配を消すか、あとは不思議ちゃん・天然ちゃんのポジションを取りに行くくらいだ。

 

群れの中では一番下に自らさっさと廻ることによって身を守り、やり過ごしてきたのではないかな…と勝手に想像を逞しくした。

 

(ここからネタバレ含む感想です)

 

 恋せぬふたり 第3回

 

 二人には一応、つきあってた期間があった

 

あー、先週の「俺の女」発言にはびびったけど、一応そういう期間が存在したのね。まったく何もない中から飛び出したセリフなら、カズくんが恐ろしすぎるから。

 

「(回想シーン)俺らも活動休止しね?」

それに至るやりとりが今は不明だけど、カズくん的には、なにかしらの賭けに出た部分もあったのかな…と思う一言。

 

それを聞かされて、アカン、思いっきりほっとしてますやん咲子ちゃん。重荷から解き放たれたよう。

ほんとはここで、違うリアクションが欲しかったりしたのかなぁ…カズくん。

 

主張した そして悔いた

 

上司の軽口に言い返したシーンにはスッキリ。

 

あぁ、私も嫌なものは嫌と言いたいな。主張したいなぁ。

私は日常で何が嫌なのか、俄には思い付かないけれど、何が嫌なのか、言葉にする訓練も積んでこかった気もしてきたけど。

 

 

上司に言い返したその夜、咲子ちゃんは高橋さんに相談する。

普段なら笑って流したであろうことが、感情を制御できなかったのだ。

「愛嬌だけが取り柄といいますか」と述懐する。

 

愛嬌、愛嬌って難しいなぁ。

本当に根っからの陽気度が高い人と、処世術として使う人がいるからなぁ。

 

咲子ちゃん「だけが取り柄」とはどうぞ言わないでほしい。自ら名乗らないでほしい。へりくだらないでほしい。

「だけが」ってことはないんだよ。

自分とも重ねて、祈るように思う。「だけじゃない筈なんだ」

 

 

 昨日のことかよ!

 

高橋さんとのやりとりから、地獄の実家訪問が昨日のことだったことが判明。

あれ昨日の話!? なんともスピーディーな展開だな。昨日あんなことがあったなら心が疲れてて当然だ。ってゆうかそんな中でもそれだけ動けてるのはタフだな。私なら二日は寝込みそうだが。

 

 回想シーン・週末のお家デート

 

咲子が初めてと聞かされて、カズくんのテンションが上がるのが、リアリティがあり非常に怖かった。
不本意な性交渉に至ることはこれほど怖いことか。膨らむ小鼻に頭頂部に置かれる大きな手。見るのはやや苦痛だったが、カズくんの変化をつぶさに描写したのはなかなかよかった。

 

番組冒頭『ドラマの中で性的接触の描写があります』と黒バックで注意書きが流れたけれど

 

注意書きを出す程かなと思うと同時に、注意書きを出す必要を強く感じた。

 

 咲子の過去語り

 

第3回の白眉。

 

前回のような派手で衝撃的な応酬はないが、会話とわずかな仕草で惹き付ける。

 

高橋さん(この場合は羽さんではなく一生さんか) のセリフは少なく時々続きを促す程度なのだが高橋(羽)さんとしてそこに居続けていた。

 

 

で…。

 

え!? カズくんもここに住む!?

 

そうか、このドラマ、元々『ラブじゃないコメディ』って銘打たれてたっけ。

 

3回目にしてやっと腑におちた。次回が終わる頃にはたとえ義弟が転がり込んできたとしても、もう驚かないぞ!

 

 恋愛的指向 性的指向診断

 

このドラマを通して『では自分は何者だろう』と考えた。 診断テストができるサイトもあって眠れない時にやってみた。

 

「一応、こっちに分類されるのか」と思う。そのように結果がはじき出されたから。 と同時に、自分の中に『グループ分け』では片付けられない様々な要素が混じりあっているのを感じた。 私を構成しているものは ── と ── に ── な部分もあってマーブル模様のようだ。

 

きっと 隣にいる人たちも一言では表せない様々な要素を抱えているんだろうな。 何が顕著に出てるか、何かの要素はおぼろげか、はその人次第。

自分と他人のこと、ちょっと掘り下げてみる機会をこのドラマにもらっている。

 

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